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岡本 芳浩; 小林 紀昭; 小川 徹
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.355 - 358, 1998/00
被引用回数:40 パーセンタイル:85.97(Chemistry, Physical)溶融UClの高温X線回折測定を行い、融体構造に関する情報を得た。X線強度関数Qi(Q)では、融体内に中距離秩序の存在を示唆する強い回折ピーク(FSDP)が認められた。動径分布関数G(r)から、融体中の最近接U-Cl間距離が、0.284nmであることが分かった。またUの周りのClイオンの配位数がほぼ6であったことから、希土類三塩化物融体と同様に八面配位構造をとっていると考えられた。比較のためイオン半径の近いLaCl融体の測定を同一条件で行い得られたQi(Q)をDebye散乱式で解析した結果、UClとLaClはほぼ同じ構造パラメーターを示すことが確認された。さらに、分子動力学(MD)法を使い、実験で得られたUClの融体構造情報を良好に再現するモデルを決定した。そのモデルを用いて粘性率や電気伝導度などの動的性質を計算し、実験報告値と比較検討した。